近年では今まで経験したことがないような、大きな災害が増えています。そこで事前に検討しておきたいのがBCP対策です。
BCPとは、災害や事故などの緊急事態が発生した際に、事業を継続したり早期に復旧したりするための計画を指します。
事業の継続だけでなく、従業員や施設利用者への情報伝達といった安全確保の観点からも、事前の備えが重要になります。最近ではBCP対策の一つとしてデジタルサイネージが活用されることもあり、必要に応じて上手に取り入れたいツールの一つといえます。
今回の記事では、BCP対策としてデジタルサイネージを活用する方法や導入時の注意点を紹介します。新たにBCP対策を取り入れようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
災害時・緊急時におけるデジタルサイネージの活用方法
災害時は、発生直後と避難時、その後の待機時などで必要となる情報が変わります。ここでは、デジタルサイネージを使って発信できる情報を、具体的な活用方法とあわせて紹介します。
緊急情報や避難指示を表示する
地震や火災などの災害が発生した際は、まず利用者や従業員に必要な情報を知らせることが重要です。
デジタルサイネージに「地震発生」「館内で火災が発生しています」などの緊急情報や、「その場で安全を確保してください」「○階へ避難してください」などの行動を表示することで、状況を把握しやすくなります。
平常時に表示している広告や施設案内から緊急情報へ切り替えられるよう、あらかじめ表示内容を準備しておくとよいでしょう。
避難場所や避難経路を案内する
避難が必要になった場合は、利用者がどこへ向かえばよいのかを分かりやすく示す必要があります。
そこで、館内マップや矢印などを使って避難経路や非常口、避難場所を表示し、文字だけではなく視覚的に進む方向を伝えられるようにしましょう。
災害発生時にスムーズな避難につなげられるよう、あらかじめ施設の構造やサイネージの設置場所に合わせて表示内容を準備しておくのがおすすめです。
交通機関や周辺の状況を知らせる
災害発生後は、鉄道やバスの運行状況、道路の通行状況など、施設の外に出た後の情報も必要になります。
デジタルサイネージに最新の運行情報や周辺の交通状況を表示すれば、利用者が状況を確認し、その後の行動を判断しやすくなります。
万が一、交通機関が停止している場合は施設内での待機を促すなど、状況に応じた案内を表示しましょう。
BCP対策としてデジタルサイネージを導入する際の注意点
災害時にデジタルサイネージを活用するには、緊急時にも情報を表示できる環境を整えておく必要があります。ここでは、導入前に確認しておきたいポイントを3つ紹介します。
停電時の電源を確保しておく
災害によって停電が発生すると、デジタルサイネージも使用できなくなる可能性があります。
BCP対策として導入するのであれば、非常用電源やUPS(無停電電源装置)などを利用し、停電時にも一定時間稼働できる環境を検討しましょう。
どの程度の時間サイネージを稼働させる必要があるのかを事前に整理し、施設の電源環境に合った対策を選ぶことが大切です。
通信障害が発生した場合の運用を考える
クラウド型の配信システムなどを利用する場合、災害時に通信環境が使えなくなる可能性も考えておかなければなりません。
なかには、緊急時に必要な避難案内や注意事項などをあらかじめ端末に保存しておけば、通信が途切れた場合でも表示できる製品もあります。
災害時にどのような情報を優先して表示するのかを決めたうえで、通信障害が起きた場合の運用方法も検討しておきましょう。
緊急時の切り替え方法を確認する
災害が発生した際、担当者が現場にいなくても緊急情報へ切り替えられる仕組みがあると安心です。
遠隔操作に対応した配信システムであれば、管理者が離れた場所から表示内容を変更できるため、現場へ向かうのが難しい状況でも緊急情報を配信できます。
また、緊急時に誰が操作するのか、どの情報を表示するのかといった運用ルールもあらかじめ決めておき、定期的に動作を確認しておきましょう。
まとめ
BCP対策では、災害が起きてから対応を考えるのではなく、平常時から緊急時の情報伝達方法を整えておくことが大切です。
デジタルサイネージを活用する場合も、設置することだけを考えるのではなく、停電や通信障害が起きた場合まで想定して、実際に機能する環境を整えておく必要があります。
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